市役所職員を目指している人へ!現場の仕事内容やデメリットを知って後悔のない選択へ①【元市役所職員体験談】

国・市役所に関すること

市役所職員を10年間務めてきた私が、これから市役所職員を目指す方へ実際の仕事内容や市役所の体質など様々な現場の情報をお伝えします。

市役所職員を目指している人へ!現場の仕事内容やデメリットを知って後悔のない選択へ①

この記事を読めば、実際の現場の仕事を知ることができ、市役所職員に向いている人や向いていない人が分かり、迷いなく市役所への就職を目指すことができると思います。

市役所職員を目指すにはそれなりの勉強をする必要があります。専門学校に通ったりする方もいます。

そこまで時間と労力、苦労を重ねて市役所職員となったのにもかかわらず、思っていたのと違ったとならないよう事前にお伝えしたいと思います。

1,なぜ市役所職員を目指しているのですか!?

市役所職員を目指している本当の理由を自身でしっかりと考えてみてください。

私は両親がともに市役所職員でした。

いつも6時までには帰宅し、土日祝は確実に休みであり、帰ってきても疲れている様子はありません。

また当然、転勤もありません。

そして給与も大企業とまではいかずとも、民間の平均年収を大きく上回っている状況です。

私はこういった姿を子供のころから見ており、市役所職員(公務員)しかないと決めていました。

一応、大学まで進学しましたが、他にこれがやりたいといった仕事も見つからず、市役所職員を目指しました。

私が当初描いていた状況と、実際に市役所職員になってからの状況をまとめました。

市職員になる前に描いていたこと

  • 残業がほとんどない
  • 土日祝が確実に休み
  • 転勤がない
  • 給与も平均年収を大きく上回っている

実際に市役所職員になってからの状況

  • 残業は必須
  • 土日祝も確実に休みではない
  • 転勤がない
  • 給与も平均年収を大きく上回っている

下の二つ、転勤、給与の状況は昔も今も変わらない状況です。

大きく変わっているのが、勤務状況です。

世間では『公務員は残業が無く、休みが多くいいね』と言われますが、

今やそんなことは一部の職場でしかなく、ほとんどの職場では残業が必須となっています。

何故こういった状況になっているかといいますと、どこの自治体も昔ほど財政に余裕はなく、人件費が大きく削減されています。

人件費削減といっても給与カットではありません。

退職した人数と比べ、新規に雇用する職員数が大幅に少なくすることで、職員数を減らし人件費をカットしています。

このことにより、職員数の絶対数が減少することで、一人当たりの仕事量も確実に増えることにより残業が増えているのが現実となっています。

以上のことから

単純に市役所職員は楽そうであるとか、残業や休日出勤が無いからという理由だけで市役所職員を目指すのはやめましょう。

2,どんな仕事がやりたいですか?

みなさんはどういった仕事がやりたくて市役所職員を希望していますか?

私は営業職は向いていないし、とりあえず事務職をしたいかなぁっていう程度でした。

ですので、どの部署に行きたいとか、そもそもどんな仕事があるのか分からず、市役所職員になりました。

市役所の仕事は多種多様となり、いろんな業種の会社がいっぱい入って一つの会社になっているイメージです。

財務のことから、税金、住民票、戸籍、税金、福祉、介護、保険、道路、住宅、教育、上下水道、、、、と他にまだまだいっぱいあります。

市役所職員となれば、この中から一つの部署に配属されることになり、3~5年程度で別の部署に異動となるのが一般的です。

ポイント1 職場異動するたびに一から覚えなおし

若いうちはいろいろなことを学べていいかなと思っていましたが、

新しい部署では全くの新入社員と同様になりますので、今までの経験が全く役立たず、一から覚えることになります。

だんだんと歳を重ねるにつれて、また最初から覚えなおすといったことは非常にしんどいです。

市民からすれば、歳をとっているからベテランかと思えば、『全くわかってないなぁ、市役所はこんなものか』と思われがちです。

ポイント2 苦手な部署に配属されることも

さまざまな職種がありますが、中には自分に全く合わない仕事もあります。

基本的に3~5年程度で異動できますが、その間だけでも相当、心身に負担がかかってしまうこともあります。

私は福祉系の部署に一度配属されたことがありますが、今までその分野の知識は全くゼロでした。

相手方の主張が非常にしんどく感じることが多く、その間は腹痛などの体調不良と闘いながら、何とか休むことなく乗り切ることができましたが、中には病休に入ってしまった職員も多々います。

どこの部署に配属されるかわかりません。苦手な部署は誰しもあるかと思います。

そんなときはストレスを発散できる趣味などを持って、うまく耐えしのぐことが必要です。

3,職場内環境はどう?

職員の質、能力の差が非常に大きい職場だと感じています。

誰からも尊敬されるような、人柄もよく優秀な方、公務員なんかよりむしろ民間に行った方がもっと稼げるんじゃないか思うような人もたくさんいます。

それとは真逆に、パソコンのマウス一つ満足に使いこなせないような何一つ役に立たない人もいます。

こういう人が同じ給料をもらっているのをみると、バカバカしくなり、モチベーションの減少につながります。

でも、公務員なのでクビにはできません。

そしてこの人たちの代わりに、他の人の仕事量が増え、疲弊してしまうことにより、職場内でぎくしゃくすることがあります。

ただ人間性が悪いわけではないので、何とかやれている状況がほとんどです。

優秀な人だけをみて、良いところを学ぶと、本当に自身の成長につながります。

もし民間会社に転職しても、十分対応できる能力を身につけることが出来ることでしょう。

下をみればキリがありません。

下を真似ると楽なのは楽ですが、自身の成長のためにも決して真似しないようにしてください。

4,クレームの多い仕事

私が思っていたより、市役所の仕事はクレーム対応が多いです。

市民からのクレームや、各種さまざまな団体からの要求、野党からの質問といった具合に、様々な角度から回答を求められます。

これらは係長級以上になってからの仕事となりますが、

私も係長級になってからこのような対応をしないといけなくなり、単純に仕事をこなすだけではダメで、常に言い分を考えておかなければいけないといった具合でかなりしんどかったです。

国が決めたもので、制度的にやむを得ないことに追及されることもしばしばであり、

『国に直接文句言えよ』思うことも多々あり、私がこのまま市役所職員を続けるのはしんどいなと思い始めたきっかけでもあります。

クレーム対応が得意と言った人は稀だとは思いますが、耐えられないほど苦手な人には本当にしんどく、心身の不調につながりますので、よく考えた上で選択してほしいです。

まとめ

市役所職員を目指している人へ!現場の仕事内容やデメリットを知って後悔のない選択への第一弾として、元市役所職員の私が現場で実際に感じていた4つのことについてお伝えしました。

今回の内容は主に市役所職員になった際、心構えしておいて欲しいことをピックアップしました。

どちらかと言えば、マイナスの部分の話です。

ですが、マイナスの部分を知ったうえで、自分が対応できる範囲かどうかというのが、就職する際に重視すべき事柄だと考えています。

今日の内容で、ある程度の現場の状況を知ることができ、市役所職員を目指すか、別の道を選択するかの材料になったと思います。

これから就職し大きな未来がある皆さんに、少しでもお役に立てればと思っています。

次回は実際の課ごとの仕事内容をピックアップしてご紹介いたします。

こちらの記事に興味を持っていただいた方は、下記の記事も見ていただければ、市役所の現場の仕事内容についてより理解が深まると思います。

市民窓口担当課の仕事について

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